アーカイブについて

2011年3月11日の東日本大震災の衝撃、その後発生した福島第一原子力発電所の事故は、人々の生活を大きく変え、地域社会やもっと広い社会一般、そして考え方にも影響を与える大きなできごとでした。この出来事を記録し、残していくためのアーカイブが官民で立ち上がり、地域の記録、報道の記録、市民社会が収集したデータ、行政の記録の一部が蓄積・公開されています。

このアーカイブは、公開されていなかった公文書と、行政のウエブサイトで公開されているものの、散在していて検索性に欠ける公開情報を収集し、公開しているものです。公開されていなかった公文書は、国の行政機関を対象にした情報公開法、自治体の情報公開条例に基づく情報公開請求を行い、公開あるいは部分公開されたもので、これを収蔵していることが他のアーカイブとの違いです。

いずれも公文書であるため、遠い将来、歴史文書として公文書館に移管される情報もあるでしょう。一方で、国も自治体もすべての情報が公文書館に移管されて永久保管されるわけではありません。選別・評価を経て残すべきと判断されたものだけが、保管されます。また、自治体では公文書館制度が未整備で移管できる体制が整っていないところもあり、時間の経過とともに失われていく公文書は相当の量になると推測されます。

原発事故による放射能の影響は、短期間にすべてを見通すことはできないものです。放射性物質が生活環境に降下し、人々の健康への影響も心配されており、長期にわたるフォローが必要であるだけでなく、事故後の政府の対応や判断が適切なものであるかを将来にわたり検証できるようにしておく必要があります。原発事故対応に限らず、公共政策は、こうした積み重ねの中でその正当性が検証されるべきだからです。

福島原発事故に関する公文書が、誰でもアクセスでき、集約的にまとめたアーカイブをつくることが、明確に見通せない20年後、30年後でも、少しでも多く事故後に作られた公文書類にアクセスできる環境を作ることが、多くの人の力になることを願っています。

福島原発事故情報公開アーカイブは2011年5月に最初の構想が作られ、同年7月からまずは直接の被災地ではない東京都への情報公開請求からはじまりました。その後、同年9月からは国への情報公開請求を始めました。

なお、このアーカイブをつくるための情報公開請求費用や作業に必要な人件費の一部は、以下から拠出しました。

  一般寄付
  高木仁三郎市民科学基金の助成金
  情報流通促進基金賞の2013年度大賞の賞金
  情報公開クリアリングハウス

なお、アーカイブのシステム構築、情報公開請求費用、アーカイブの立ち上げと情報公開請求に必要な調査研究は、JSPS科研費「情報公開法と放射能についての研究」24530035の一環として行われたものです。

現在のサイトの管理者は特定非営利活動法人情報公開クリアリングハウスです。

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